未経験でゲーム業界へ転職する際の難易度は？

ゲーム好きの方なら一度は「ゲーム業界で働きたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。ゲーム市場は拡大を続け、新たな技術やプラットフォームの登場により、業界の可能性はさらに広がっています。

しかし、ゲーム業界を志望する人の中には「未経験からゲーム業界に転職するのは難しいのでは？」と不安に感じる方も多いでしょう。この記事では、未経験からゲーム業界へ転職する際の難易度と、成功するための具体的なコツを解説します。

ゲーム業界の詳しい仕事内容

ゲーム業界は、コンシューマーゲーム、モバイルゲーム、PCゲーム、VR/ARゲームなど、多岐にわたるプラットフォームで成長を続けています。日本のゲーム市場規模は現在、2兆1255億円を記録し、世界市場では約20兆円に達すると言われています。

このような成長産業であるゲーム業界には、実に様々な職種が存在します。

重要なのは、これらの職種によって未経験者の参入難易度が大きく異なるという点です。プログラミングやデザインなど専門的なスキルが求められる職種は比較的ハードルが高いですが、QAテスターやカスタマーサポートなどは比較的未経験者にも門戸が開かれています。

参考：“ファミ通ゲーム白書2024”で過去20年の国内市況推移を紹介

ゲーム業界の未経験転職は難易度が高い？

ゲーム業界への転職難易度は職種によって大きく異なります。以下に、未経験者にとっての転職難易度をランク付けしますので参考にしてみてください。

【入門レベル】（比較的挑戦しやすい）

これらの職種は専門的なスキルよりも、ゲームへの理解や基本的なコミュニケーション能力が重視される傾向があります。

【中級レベル】（関連スキルや知識が必要）

• マーケティング担当：マーケティング経験があれば転用可能
• コミュニティマネージャー：SNS運用経験があれば有利
• ローカライズ担当：語学力があれば挑戦可能
• シナリオアシスタント：ライティングスキルがあれば検討可能

これらの職種は、他業種での経験が活かせる可能性があります。

【上級レベル】（専門スキルが必要）

これらの職種は、独学やスクールでのスキル習得、または個人開発などの実績が必要になることが多いです。

一般的に言えば、ゲーム業界への転職難易度は「中〜高」と言えますが、入門レベルの職種から始めてスキルを磨きながらステップアップしていく道筋は十分に現実的です。

未経験からゲーム業界に入るための方法

ここからは未経験からゲーム業界に転職するための方法をいくつかご紹介します。

QAテスターとしてゲーム業界に入る

 多くのゲーム会社がQAテスター（品質管理テスター）を未経験から採用しています。ゲームの不具合を見つけ出す仕事ですが、開発現場を間近で見られるため、他職種へのステップアップも可能です。

また、正社員採用のハードルが高い場合、ゲーム関連の派遣・アルバイトで実績を積んでから正社員を目指す方法もあるのですがテスターの募集は派遣やアルバイトの募集も多く、この戦略が取りやすいです。

独立系のゲーム開発スクール卒業

 ゲーム専門のスクールでプログラミングやデザインを学び、就職支援を受ける方法です。短期間で集中的にスキルを身につけられます。

インディーゲーム開発を行い実際の経験を積む

個人やチームでインディーゲームを開発し、ポートフォリオとしてアピールする方法も未経験から転職を成功させる有効な方法のひとつです。実際に開発経験が評価されると、未経験でもゲーム業界に入りやすくなると言えます。

ゲーム周辺企業に転職して業界に入る

ゲーム開発会社ではなく、ゲーム関連のサービス企業（広告、マーケティング、イベント運営など）からゲーム業界に入り、徐々に開発企業へ移る方法もゲーム開発業界に未経験から転職したい場合には有効です。

実際に転職成功している方の多くは、最初から憧れの職種に就いている訳ではなく、まずは「業界に入る」ことを優先し、その後キャリアアップを図っていくアプローチを取っています。

例えば、モバイルアプリ業界はゲーム業界との親和性も高く、未経験からゲーム業界に転職したい場合の前段階としては最適な手段のひとつといえます。下記の記事では未経験からモバイルアプリ業界へ転職する際の難易度について詳しく解説しているのでぜひ、参考にしてください。

関連記事：未経験でモバイルアプリ業界へ転職する際の難易度とは？

転職エージェントを活用して転職活動をする

ゲーム業界に限らず未経験の業界に転職する場合、「転職エージェント」を上手く活用することでより効果的に転職ができる場合もあります。

多くの転職エージェントは無料で利用することができ、自分に合った求人の紹介から履歴書の添削・面接対策・推薦による後押しなど様々なサービスを受けることができます。求人が多すぎて何をどういう基準で選べばいいかわからない、何回挑戦しても書類選考さえ通過しない、面接が苦手…そんな方はぜひエージェントを利用してみましょう。

ゲーム業界未経験の方は未経験転職に特化した「BOLELOエージェント」に相談してはいかがでしょうか？

なお、転職エージェントは無料でサービスを受けられますし、ゲーム業界以外にも興味がある方であれば同時に別業界の求人を紹介して貰える場合もあります。また、あなたの経験や価値観に基づいた適職の提案や転職成功までのアドバイスで転職成功率を格段に上げることができます。

「ゲーム開発者になりたい！」などの想いからゲーム業界に未経験で転職を希望する際には、転職エージェントを最大限活用してみましょう。

職種別に見る必要なスキルと学習方法

ここからはゲーム業界の主要職種ごとに、未経験から身につけるべきスキルと、その学習方法をご紹介します。

プログラマー

必要なスキル：C++、C#、Unity、Unreal Engineなどのプログラミング言語・ツール 

学習方法

ゲームデザイナー

必要なスキル：ゲームシステム設計、バランス調整、レベルデザイン 

学習方法

グラフィックデザイナー

必要なスキル：Photoshop、Illustrator、Blenderなどのツール、2D/3Dデザイン 

学習方法

QAテスター

必要なスキル：論理的思考、バグ報告スキル、ゲーム理解 

学習方法

いずれの職種も、専門スキルと同時に以下の共通スキルを身につけることが重要です

学習においては、座学だけでなく実践的な経験を積むことも不可欠です。小さなプロジェクトでも良いので、実際に手を動かして成果物を作り出すことが転職成功への近道となります。

未経験からでも評価されるポートフォリオの作り方

ゲーム業界への転職において、特に技術職志望の場合はポートフォリオ（作品集）が非常に重要です。未経験でも評価されるポートフォリオ作成のポイントをご紹介します。

ポートフォリオは単なる作品集ではなく、あなたの思考プロセス、問題解決能力、チームでの役割などを総合的に示すものです。数よりも質を重視し、自分が最も誇れる作品を厳選して見せることが重要です。

ゲーム業界への転職に役立つコミュニティと情報源

未経験からゲーム業界を目指す際、業界の最新情報やノウハウ、さらには人脈を得られるコミュニティや情報源を活用することはとても重要です。可能な限り参加をし、転職活動を円滑に進めましょう。

人脈などは実際に転職したあとも大いに役に立つものですので積極的に構築しに行くことをおすすめします。

オンラインコミュニティ

イベント・勉強会

情報収集メディア

転職サイト・エージェント

これらのコミュニティや情報源を通じて、業界の「生の声」を聞くことができます。また、勉強会やイベントに積極的に参加することで、同じ志を持った仲間や、すでに業界で働いている先輩との繋がりを作ることができます。こうした人脈は転職活動の際に大きな力となるでしょう。

転職面接での自己アピールのポイント

未経験からゲーム業界への転職面接では、どのように自分をアピールすれば良いのでしょうか。効果的なアピールポイントをご紹介します。

1. ゲームへの情熱と理解： 単なる「ゲーム好き」ではなく、ゲームシステムの分析や市場理解など、より深い視点を示しましょう。
   
2. 転用可能なスキルの明確化： 前職で培ったスキルがゲーム業界でどう活かせるかを具体的に説明しましょう。下記のようなスキルを持っていることをアピールすることでより有利に転職活動を行えます。

• プロジェクト管理能力
• チームワーク・コミュニケーション力
• クライアント対応スキル
• 分析・問題解決能力

3. 自主的な学習姿勢： 未経験を補うために行った独学や、参加したワークショップなどをアピールしましょう。
   
4. 長期的なビジョン： 単に「ゲーム業界で働きたい」ではなく、どのようなキャリアを描いているかを伝えましょう。
   
5. 企業研究の徹底： 志望企業の作品や特徴を研究し、なぜその企業を選んだのかを具体的に伝えましょう。
   
6. 柔軟性とチャレンジ精神： 最初はアシスタントや補助的な役割からでも、学び成長する意欲を示しましょう。
   

面接では、不足しているスキルや経験を隠そうとするよりも、それを認識した上で前向きに学ぶ姿勢をアピールする方が好印象です。また、ゲーム業界ならではの「クリエイティビティ」や「チームでの協働」についての考えを述べることも効果的です。

現実を見据えた戦略的なアプローチを

ゲーム業界への未経験転職は、決して簡単ではありませんが、適切な戦略と努力で十分に実現可能です。ゲーム業界への転職難易度は総じて「中〜高」ですが、志望度の高さとスキルを証明できれば、未経験からでも充分に転職のチャンスはあります。何より、自分が本当に情熱を持てる仕事に就くことは、長い職業人生において大きな意義になります。現実的な見通しを持ちつつも、ゲーム開発という創造的な世界に飛び込む勇気を持ちましょう。でしょう。