最終更新日:2025年6月30日
未経験でSNSマーケティング業界へ転職する際の難易度は?
マスメディア広告業界は、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディアを通じて広告を展開する広告を代表する業界です。華やかなCMやインパクトのある広告を目にして、「この業界で働いてみたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
今回は未経験からでもこの業界へ転職することは可能なのか、その難易度や必要なスキル、成功のためのアプローチについて解説します。
書類作成や面接対策など未経験からマスメディア広告業界への転職にお困りなら未経験職種/業種の転職サポートに強いボレロキャリアにご相談ください。
マスメディア広告業界への未経験転職を紹介する前に、マスメディア広告業界がどんなもので業界全体の現状はどうなっているのかを確認していきましょう。
マスメディア広告業界の仕事内容は多岐に渡りますが、主なものを下記に示します。
職種 | 主な仕事内容 |
---|---|
アカウントエグゼクティブ(営業) | クライアントの課題や要望をヒアリングし、広告戦略を提案。広告制作、メディア出稿、効果測定まで、プロジェクト全体の進行管理を行う。 |
メディアプランナー | 広告の目的やターゲットに合わせて、最適なメディアを選定し、広告枠の買い付けや出稿計画を立てる。 |
クリエイティブディレクター | 広告のコンセプトや表現方法を決定し、コピーライターやアートディレクターなどのクリエイターを統括する。 |
コピーライター | 広告のキャッチコピーや本文、ラジオCMの脚本などを執筆する。 |
アートディレクター | 広告のビジュアルデザイン(レイアウト、写真、イラストなど)を担当する。 |
メディアバイヤー | テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などの広告枠を交渉・購入する。 |
マーケティングリサーチャー | 広告効果測定のための調査や分析を行う。市場調査や消費者行動分析などを通して、広告戦略の立案に貢献する。 |
上記以外にも、テレビCM制作に関わるプロデューサーやディレクター、編集者、映像クリエイター、ラジオ番組の構成作家など様々な職種が存在します。
各職種とも専門的な知識やスキルが求められますが、未経験からでもアシスタントやジュニアポジションから経験を積んでステップアップできる可能性もあります。
マスメディア広告業界は、デジタル広告の台頭により大きな変革期を迎えています。電通の「2024年日本の広告費」によれば、テレビ、新聞、雑誌、ラジオなどの従来型メディアの広告費は全体としては2兆3,363億円と緩やかな減少傾向にありますが、それでも国内広告市場において重要な位置を占めています。特にテレビCMは、高いリーチ力と信頼性から、ブランディングの中核媒体として今も多くの企業に活用され続けています。
また、マスメディアとデジタルの融合も進んでいます。例えば、テレビとSNSの連動施策や、新聞・雑誌のデジタル版での広告展開など、新たな広告手法も生まれており、インターネット広告費の広告費が3兆6,517億円(前年比109.6%)と大きく拡大する要因の一つとなっています。なお、災害時やスポーツイベントなど、国民全体の注目が集まる場面ではマスメディアの強みが発揮され、広告効果も高まる傾向にあります。
人材市場においては、デジタルシフトに伴い、マスメディアとデジタルの両方を理解できる人材の需要が高まっています。特に、従来のマスメディアの強みを理解しつつ、デジタルとの効果的な連携を提案できる人材は重宝されています。
結論からお伝えすると、未経験からマスメディア広告業界への転職はかなり難しいと言えるでしょう。未経験からの挑戦は完全に門戸が閉ざされているわけではありませんが、ある程度の努力と準備が必要不可欠です。
未経験からマスメディア広告業界へ転職したいと転職活動を始めたとしても簡単にマスメディアに関わることができるとは限りません。マスメディア広告業界の転職では、「競争の激しさ」や「専門的な知識と経験の要求」などが転職難易度を高くしている主な理由となっており、未経験から転職するのは中々に難しいといえるでしょう。
競争の激しさに関して、特に大手広告代理店やブランド企業の広告代理店は競争率が高く、新卒就活の求人であれば倍率が100倍を超える企業もあります。また、中途市場においても高年収への期待感などといったイメージから人気が高く、未経験から転職を希望する人も少なくありません。
これまでマスメディア広告業界への転職が難しいと言われる理由を解説しましたが、未経験からマスメディア広告業界への転職は「難しい」だけであって不可能ではありません。未経験者でもマスメディア広告業界への転職が可能であるといえる4つの理由をご紹介します。
マスメディア広告業界への転職難易度は、目指す職種や企業規模、自身のバックグラウンドによっても大きく異なります。自分の強みを活かせる領域・職種を見つけることが重要です。
マスメディア広告業界には様々な職種があり、それぞれ求められるスキルや適性も異なります。ここからは主な職種と必要なスキルを紹介します。
アカウントエグゼクティブ(営業)は、広告代理店において、クライアントである広告主と強固な信頼関係を構築し、マーケティング目標達成に向けた戦略的パートナーシップを主導する重要な役割を担います。単なる窓口業務に留まらず、クライアントのビジネス全体を深く理解し、潜在的な課題やニーズを掘り起こし、最適なソリューションを提供することが求められます。
アカウントエグゼクティブ(営業)に求められる具体的なスキルは以下の通りです。
メディアプランナーは、クライアントの広告目標達成のため、多様なメディアを組み合わせた最適なメディアミックスを立案・実行する専門職です。ターゲット、予算、クリエイティブ、メディア特性を統合的に考慮し、効果的な広告キャンペーンを設計します。
メディアプランナーに求められる具体的なスキルは以下の通りです。
クリエイティブディレクターは、広告などのクリエイティブプロジェクト全般の方向性を決定し、最高の成果を生み出す責任者です。コンセプト設計から表現方法の決定、クリエイターの統括、品質管理まで、クリエイティブプロセス全体を指揮します。市場調査やターゲット分析に基づいた戦略立案、多様なメディアを活用したアイデア創出、チームの指導・育成、クライアントとのコミュニケーションも重要な業務です。
クリエイティブディレクターに求められる具体的なスキルは以下の通りです。
コピーライターは、広告や宣伝でターゲット層の心に響く言葉を生み出し、購買意欲や行動を促す専門職です。クライアントの課題や目的を理解し、市場調査に基づき戦略的にメッセージを開発します。論理的思考と創造性を組み合わせ、ターゲットのインサイトを突く記憶に残るコピーを考案します。
コピーライターに求められる具体的なスキルは以下の通りです。
未経験からマスメディア広告業界への転職を目指す場合、以下のようなステップで学習や転職活動を進めるとよいでしょう。
まずはマスメディア広告の基本的な仕組みや用語、主要企業について理解を深めましょう。おすすめの学習方法は以下の通りです:
広告は企業のマーケティング活動の一環です。マーケティングの基本概念を理解しておきましょう。押さえておきたいポイントの代表例は下記です。
これらはオンライン講座や書籍、セミナーなどを活用して学習できます。
未経験からマスメディア広告業界への転職難易度を下げるために、広告・マーケティングを担当するマーケターからの転職という方法もあります。広告・マーケティング業界には似たようなスキルが必要とされるため、転職の際も比較的有利に働くケースが多いのが特徴です。下記の記事では、未経験から広告・マーケティング業界へ転職する難易度について紹介しているので、気になる人はぜひ参考にしてみてください。
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テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など各メディアの特性や強み、広告フォーマットについて理解を深めましょう。
実際のCMや広告を意識的に観察し、なぜその媒体が選ばれたのか、どのような効果を狙っているのかを考察するとよいでしょう。
職種によって必要なスキルは異なりますが、以下のようなスキルを習得しておくと有利です:
これらのスキルは、マスメディア広告業界に関係のない職種で働いている方でも意識的に経験を積むことができるスキルです。これらのスキルを伸ばせる機会があれば積極的に活用していきましょう。
業界関係者とのつながりを作り、内部情報や転職のチャンスを得ることも重要です:
マスメディア広告に限らず未経験の業界に転職する場合、「転職エージェント」を上手く活用することで数段、難易度が下がる場合もあります。
多くの転職エージェントは無料で利用することができ、自分に合った求人の紹介から履歴書の添削・面接対策・推薦による後押しなど様々なサービスを受けることができます。求人が多すぎて何をどういう基準で選べばいいかわからない、何回挑戦しても書類選考さえ通過しない、面接が苦手…そんな方はぜひエージェントを利用してみましょう。
転職エージェントは無料でサービスを受けられますし、マスメディア広告業界以外にも興味があるのなら同時に別業界の求人を紹介して貰える場合もあります。また、あなたの経験や価値観に基づいた適職の提案や転職成功までのアドバイスで転職成功率を格段に上げることができます。
マスメディア広告業界に未経験から転職するのが不安な方は、未経験業界や未経験職種への転職支援を得意とする「未経験転職ドットコム」を運営している 「ボレロキャリア」 への相談をしてみてください。
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実際に未経験からマスメディア広告業界への転職に成功した方々の事例を紹介します。
高級ブランドの販売職として5年勤務後、中堅広告代理店のアカウントエグゼクティブに転職。接客で培った対人スキルとファッション業界の知識が評価されました。転職活動中は広告・マーケティング関連の書籍を読み込み、業界用語や基本的な知識を習得。面接では「消費者の気持ちを理解できる営業になりたい」という熱意と、実際の販売経験から得た消費者インサイトをアピールしました。入社後は化粧品や服飾関連のクライアントを中心に担当し、業界知識を活かして早期に成果を上げています。
メーカーの一般事務として3年勤務後、広告代理店のメディアプランニング部門のアシスタントに転職。事務職での正確さと数字への強さが評価されました。転職前に独学でExcelのスキルを磨き、基本的なデータ分析ができるレベルまで習得。また、広告関連のオンライン講座を受講し、各メディアの特性や広告効果測定の基礎知識を身につけました。「事務職で培った緻密さと正確性を活かしたい」という志望動機が評価され採用されました。現在はデータ集計や効果測定のサポートからスタートし、徐々に担当範囲を広げています。
住宅メーカーの法人営業として7年勤務後、広告代理店のメディアバイイング(様々な媒体の広告枠を買い付ける活動)部門に転職。営業時代の交渉力とクライアント対応力が評価されました。転職前には広告業界の知人に業界事情を聞き、メディア取引の基本的な流れを学習。また、主要メディアの広告枠の特性や価格相場などの情報も収集していました。面接では「法人営業で培った交渉力と顧客第一の姿勢を活かしたい」というメッセージを明確に伝え、採用につながりました。入社後は先輩バイヤーのサポート業務からスタートし、約1年で自身の担当メディアを持つようになりました。
これらの事例から、成功のポイントとして以下のことが挙げられます:
未経験からの転職は一朝一夕には実現しませんが、計画的な準備と地道な努力によって、道は開けていきます。
未経験からのマスメディア広告業界への転職は、確かに少し難易度が高いですが、適切な準備と戦略によっては十分に実現が可能です。マーケティングの基礎知識とスキルを身につけ、自分の強みを見極めることで、新たなキャリアを切り拓くことができるでしょう。
マスメディア広告業界でのキャリアは一朝一夕に築けるものではありません。長期的な視点でスキルを磨き、着実にステップアップしていく心構えが大切です。焦らず、継続的な成長を目指しましょう。
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